俳句を愛好する者を以て構成し、俳句を通して教養を高め、以て文化の向上に寄与し、会員相互が研鑽を積むことを目的とする(東金俳句会規約第2条)とあります。
俳句は、五七五の三句の定型からなり、季語を含むことを約束とする日本独自の短詩型文芸です。
月一回俳句を持ち寄り、良い句を互選し、感賞しあいます。吟行では、図書館を出て外の景色の中で俳句を作ることもあります。
より良い句にするために、会長が添削する場合もあります。初心者の方も安心してご参加ください。
また、年一度東金俳句会の句集を発行し、会員外の皆さんにも俳句を楽しんで頂いています。更に東金市広報には、年4回全員の俳句が掲載されます。
人生100年時代と言われる今日、多くの方々が参加され、俳句を楽しまれることを願っております。
令和6年度作品一覧
三枝 青雲
「九十九里はわが故郷や寒に入る」
「十条の生薬飲みて春愁」
「家康の愛でしみづうみ花吹雪」
「見霽かす総の山並春の色」
「太陽に元気もらひし寒の明」
「悪きこと一切捨ててさくらかな」
「ぼけて来し卒寿の頭春愁」
荒木 美地子
「先を行く君のうなじや春日傘」
「立冬やくぐもりて過ぐ救急車」
「冬うらら独り居に慣れジャズを聞く」
「年忘れ昨日東に今日西に」
「余生なお為すことアラン去年今年」
「初春やよいしょで起動巳年われ」
「新しい萌黄の水着初泳」
今関 憲章
「高遠に千騎押し寄す桜かな」
「チェロの音沁みる朝や梅雨に入る」
「鈴虫の恋の成就か澄める闇」
「コーヒーは熱く淹れませ冬来る」
「南房にjazz駆け抜けて冬銀河」
「露地裏の空き地やはづむ寒雀」
「正平さん逝ってブラウン管寒し」
五十嵐 葉子
「初笑家族写真の十秒間」
「お茶室の五感和ます初音かな」
「なんとなく回してしまう春日傘」
「デモの列春の東京バスも止め」
「蓮の葉に丸く整う雨の粒」
「緑陰のキャンパスに入る献血車」
「山国の空は狭ひと案山子立つ」
齋藤 淑子
「新春の平和の光と書く子かな」
「ラインから成人式の晴れ姿」
「望春の能登に雪降る涔涔と」
「風に揺れ雨に色なす藤の花」
「秋暑し異国語多き首都の駅」
「一日花スケッチ急ぐ芙蓉かな」
「腹這いてシャッター押すや床紅葉」
佐瀬 忠義
「九十九里波の胎動初日産む」
「仁王門くぐれば伽藍花吹雪」
「二つ三つ井戸には何時も冷し瓜」
「愛情を濯ぐも曲がる胡瓜かな」
「悔いのなきひと日暮るる木槿落つ」
「茶の花に見られてをりぬ隠れんぼ」
「裸木の泣くも弛めぬ空っ風」
掘 京子
「春隣光きらめく潮溜まり」
「裏山は新樹を重ね膨れをり」
「山あひに浮かぶ天守や花の雲」
「一盛の蚕豆むくも一握り」
「あれこれと選ぶ帽子や風光る」
「秋祭袴の友に遠会釈」
「砂時計誤診とわかり日向ぼこ」
浜辺 功記
「政治家の狸の囮も初日の出」
「蝮一匹四人がかりで壜に入れ」
「八十路坂越えねばならぬ初日の出」
「赤人の石碑のとなりぞ鍬始」
「縫初の針糸通す孫来たり」
「おひねりにのっと手の出る獅子の口」
「裏金も手取りも不明去年今年」
松戸 玲子
「みつ蜂の羽音も軽き初日かな」
「能登半島希望を込めし風車」
「衣更へ慌て出したりしまったり」
「早苗分け餌ついばむ鷺の優雅なり」
「薫風の朝に楽しむミントティー」
「青春の背中を応援若葉風」
「水満ちし田に白鷺の長き足」
宮林 八男
「デザートにいつも現はる柿と栗」
「亡き妻の語る雛市観に来たり」
「盤寿とて歯の三十二本母ゆづり」
「敬老に園児や手肩すり寄せる」
「んだんねちゃ方言丸出し芋煮会」
「早朝の彷徨う仔猫連れにけり」
「空っ風窓辺の猫や知らぬ顔」
吉田 小夜美
「投網のごとき広がり稲すずめ」
「満潮に揺るる満月島ぐらし」
「秋あかね五十七戸の夕静か」
「風薫る校門の脇の変声期」
「猫葬るや金木犀の降る穴へ」
「夕映の残る蔵窓からすうり」
「茶碗蒸しの朱塗りの小匙歳忘れ」
活動概要
代表者 三枝青雲
活動日時 毎月第1水曜日 13:00~
活動場所 東金図書館2階 会議室
年会費 4,000円
連絡先 代表 三枝青雲
電話 0475-52-3180
FAX 同上